50代女性と親の介護問題

50代女性が直面する親の介護問題

多くの50代女性にとって、避けて通れないのが親の介護問題です。

自分の親と配偶者の親の場合とでは、状況が異なりますが、何らかの形でかかわらざるを得ません。

また、親と同居している場合は、別居している場合に比べて負担も重くなる傾向があります。

負担を軽くする工夫をしよう
現代の50代女性は、毎日の家事をこなすほかに仕事を持っていたり、子供の反抗期に直面していたり、自らの健康問題に悩んでいたり・・・と、多くのものを抱え込んでいます。

そこへ、急に親が倒れて入院したり、介護状態になったり、認知症の症状が出たりした場合、その負担はかなり重いものになります。

そして、いったん介護が始まると、それはいつまで続くのか、誰にもわからないという現実があります。

親の介護問題に直面したとき、まずは自分ひとりで抱え込まないように、できる限り負担を軽くする工夫をしましょう。そうしないと、あなた自身が倒れてしまうからです。

介護の負担を軽くするために

家族や親族と協力し合う
親が介護が必要な状況になったとき、同居している家族はもちろん、別居している兄弟姉妹がいればそれぞれに負担を分かち合うことが大切です。また、可能なら親類縁者に相談したり、協力を依頼するようにしましょう。

ひとりだけで抱え込まず、皆で支えあう態勢を整えることが介護のスタートとなります。 身近に相談する相手も、負担を分かち合う相手もいない場合は、地方自治体などが提供する公的サービスや、色々なな民間サービスを積極的に利用しましょう。

かかりつけの病院を作っておく
親が何らかの病気を抱えて介護が必要な状態になった場合、身近なところに「かかりつけの病院」を作っておくと安心感につながり、介護をして行く上でも大きな支えになります。

普段の体調管理について適切なアドバイスを受けることができ、病状が急変した場合でもすぐに対応してもらえるからです。

最近では定期的に自宅を訪問して診察を行う在宅医療に対応した病院も増えてきましたが、通院が困難な場合は、このような病院を利用するのもひとつの方法です。

公的機関を利用する
地域における介護問題の最初の相談窓口として「地域包括支援センター(ちいきほうかつしえんセンター)」があります。2005年の介護保険法改正で制定された機関で、主に中学校の学区ごとに1箇所ずつ設置されています。

地域包括支援センターには、社会福祉士・保健師・主任ケアマネジャーが配置され、相互に連携しながら業務にあたっていますが、電話や来所による相談をすれば、必要な介護サービスや保健福祉サービス、その他の生活支援のアドバイスを受けることができます。

必要なら自宅訪問してもらうこともできるので、親が介護が必要な状態になった場合は、連絡をとってみましょう。

地域包括支援センターの場所がわからない場合は、お住まいの市区町村の高齢福祉課や福祉担当窓口などにお尋ねください。

介護保険を利用する
介護保険は、高齢者が介護が必要になった時、本人や家族の負担が軽減されるよう、社会全体で支えるために作られた制度で、要介護度に応じて必要な介護サービスを受けることができます。

介護保険を利用するには、まずは本人の住民票がある市町村役場の窓口で申請を行います。(家族が代理で申請することもできます。)

数日後に本人のもとへ認定調査員が訪れて来て、どの程度の介護が必要なのか、調査を行います。
申請日から約30日後に、要介護度認定の通知が届くので、その介護度に応じたサービス利用計画書(ケアプラン)を作成し、介護サービスの利用が始まります。

要介護度に応じて、受けられるサービスや介護保険を利用できる限度額が決められており、この額を超えた部分については自己負担になります。

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