更年期障害の症状

更年期障害の具体的症状

更年期症状の中でも、日常生活に支障を来すほど症状が重い場合を、更年期障害と呼んでいます。

更年期障害の表れ方には個人差がありますが、単独で表れる場合と複数の症状が重なって表れることがあります。

また、時には更年期による症状以外の病気が隠れている場合があるので、注意が必要です。

更年期障害が起こる原因

女性の場合、閉経が近づくと卵巣の機能が衰えてきますが、それに伴って卵巣から分泌される女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)が減少します。

脳は、減少したエストロゲンをもっと分泌しようとして、脳下垂体から性腺刺激ホルモンをどんどん分泌しますが、その結果、脳の自律神経中枢の働きを混乱させてしまいます。

この自律神経中枢の混乱が、さまざまな不定愁訴と言われる症状を引き起こしますが、ここに心理的要因や家庭・職場などの環境的要因が加わり、症状が重くなると考えられています。

更年期障害の症状

不定愁訴とも言われる更年期障害の症状として、次のようなものがあります。

ホットフラッシュ
更年期の代表的な症状で、ちょっとした感情の変化で急に顔が赤く、熱くなります。
時と場所を選ばないので、苦痛を伴います。

ほてり、のぼせ、発汗
自律神経のバランスが乱れると、体温調節が不安定になります。
その結果、顔がほてったり、少し動いただけで大量の汗が吹き出したりします。

不眠
交感神経と副交感神経の切り替えがうまく行かないと、不眠として表れます。
心配事があったり、ストレスが溜まったりすると、症状がひどくなりがちです。

イライラ
自律神経のバランスが崩れると、感情のコントロールがうまく行かなくなります。
少しのことでイライラして、家族や周囲の人に当たったりします。

うつ症状
精神的に気分が落ち込んだり、憂うつな気分になり、うつ病のような症状が出る事があります。
重症化すると、何もやる気が起こらなくなり、家から出られなくなることもあります。

動悸、息切れ、めまい、耳鳴り
自律神経の乱れが原因でおこります。
ショックなことがあったり、感情的になったりすると、症状が重くなりがちです。

尿漏れ、頻尿、残尿感
女性ホルモンのエストロゲンの減少により、泌尿器周辺の筋肉が衰えるためにおこります。

便秘、下痢
消化器系をコントロールしている自律神経が乱れることによりおこります。

肩こり、腰痛、関節痛
女性ホルモンのエストロゲンの減少により、筋肉が衰えたり、関節を滑らかに動かす働きが低下するためにおこります。

頭痛、吐き気
自律神経の乱れによりおこります。

歯周病の悪化
唾液の分泌が少なくなり、口の中の浄化作用が低下するためにおこります。

蟻走感、手足のしびれ
皮膚の知覚神経に異常が生じ、蟻走感(蟻が身体の上を這いずり回っているような特殊な感覚)や、手足にしびれが生じることがあります。

手足や腰の冷え
自律神経のバランスが乱れ、体温のコントロールがうまく行かなくなるためにおこります。

しみ、しわ、アダルトニキビ
エストロゲンが減少すると、肌のはりや保水力が低下し、肌の新陳代謝も遅れがちになります。
その結果、しみやしわ、ニキビなどができやすくなります。

白髪、抜け毛
エストロゲンの減少は、頭皮の血液循環や発毛サイクルなどに影響を与えます。
その結果、白髪が増えたり、抜け毛が増えたりします。

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